皆さんはモバイルバッテリーを持っているでしょうか?
今の時代、モバイルバッテリーを持っていなくとも、充電式の機器を持っていない人の方が珍しい世の中になりました。
充電式のバッテリーは利便性が高く、様々な場所で使われていますが、一歩扱いを間違えると危険な代物でもあります。
つい先日にもモバイルバッテリーが発火した影響で、山手線が一時運転見合わせになっていましたね。

そこで今回は充電機器が持つリスクとその処分方法について、実際に膨張したモバイルバッテリーを処分した実体験を踏まえて解説していきます。
リサイクルセンターに回収してもらう
結論から言うと、各行政のリサイクルセンターに直接持ち込んで回収してもらうのが確実です。
基本的に膨張した充電機器やバッテリーは、家電量販店や通常のリサイクルボックスでは回収してもらえません。
なぜなら膨張したバッテリーは、衝撃や熱が加わると爆発や発火する可能性があるからです。
格安バッテリーの危険性
普段から何気なく使用しているリチウムイオン電池は、扱いを間違えれば危険な代物に変化します。
リチウムは、その性質上化学反応が起きやすい物質です。水や空気に触れるだけで化学反応が発生するため、取り扱いに注意が必要なものです。
そのため充電機器を販売するメーカーは、安全性を確保するために研究や開発に多額の資金を投じています。
しかし近年TEMUやAmazon等で無名のメーカーが格安で充電機器を販売しており、そのユーザー数が増えてきています。
例えばこんなものがあります。

セール前の金額だったりバッテリー容量だったり、ツッコミどころが多すぎます。
このような商品はバッテリー容量や性能詐欺が多いので、興味本位でも買わないようにしてください。
格安モバイルバッテリーの実態については、さいちょう氏(https://x.com/Saityo_Zunda)の以下の動画がとても分かりやすいので、そちらもご参照ください。
基本的にはモバイルバッテリーを含めた充電池を使用する機器は、大手メーカー等信頼できる商品を使用するようにしましょう。
充電機器の処分方法について
充電機器の処分方法には、充電機器が以下のどちらに該当するかで対応方法が分かれます。
- JBRC加盟店の充電機器
- その他の充電機器
JBRC加盟店の機器
JBRCとは小型充電池のメーカー並びに同電池を使用する機器メーカーを会員とし、リサイクル活動を共同で行う団体として、2004年に設立されました。
基本的にはこのJBRCに加盟しているメーカー・輸入業者が取り扱っている商品であれば、家電量販店や行政の回収ボックスで処分をしてくれます。
家電量販店に関してはモバイルバッテリーや一部機器は無料で処分を引き受けてもらえますが、シェーバーなどに内蔵されているリチウムイオン電池などは、取り出さないと処分費用を請求されるケースがあります。
また回収している店舗とそうでない店舗があるため、処分する前に最寄りの家電量販店に問い合わせしましょう。
その他の充電機器
JBRCに加盟していない充電機器については家電量販店では回収してくれないため、専門の業者に依頼するか、市町村のリサイクルセンターに持ち込む必要があります。
特に膨張している充電機器については、持ち込む際に衝撃がかからないように注意してください。
また絶縁処理(モバイルバッテリーであれば、充放電する差し込み口を絶縁性のテープなどで封じる)が必要になりますので、こちらも持ち込む際に忘れないようにしましょう。
※絶縁処理は家電量販店に持ち込む場合でも必要になります。
実際にモバイルバッテリーを処分した話
ここでは実際にモバイルバッテリーを処分した実体験についてお話します。
既に膨張したモバイルバッテリーを処分してしまった後なので画像はありませんが、少し膨張しているくらいで一見するとそのようなデザインでも通用する程度のモノでした。
しかし数店舗回ってみましたが、どこも回収は断られました。(一応JBRC加盟団体のモバイルバッテリーではあります)
市が設置している回収ボックスは流石に危ないと感じたため、市のリサイクルセンターに直接持ち込んだところ、特に処分費用も取られず無料で回収してくれました。
困ったら市町村に確認する
近年リチウムイオン電池が急速に普及したことで、関連する火災被害が増えてきています。
こちら↓の記事でも少し触れています。
東京消防庁によると、2023年に発生したごみ収集車やごみ処理施設で発生した火災の4~5割がリチウムイオン電池関連であると報告しています。

モバイルバッテリーやポータブル電源の処分方法が分からなかったり、軽はずみにそのまま燃えないゴミや燃えるゴミとして出す人が少なからずいることが、この資料から見て取れます。
ごみ処理施設が停止すると、ごみの回収がされなくなってしまい悲惨な状況になります。
つい最近でも埼玉県でごみ処理施設が火災による操業停止で、一時的にごみ収集が停止しました。

実は埼玉県では今年初めにも別のごみ処理施設で火災が発生していました。
最近はクルド人問題といいごみ処理施設での火災といい、埼玉県はあまり良い印象を持てない状況になっていますね…

モバイルバッテリーなどの処分に困ったら、まずは市町村の環境を管理する部署に確認することが大事です。間違ってもそのまま燃えるゴミ等で処分してはいけません。
もしゴミ収集車や処理施設が火災被害を受けたら、修繕費や購入費はあなたが納めている税金から賄われるのです。
そのことを忘れないようにしましょう。
この記事が参考になれば嬉しいです。
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