私が骨伝導イヤホンを購入しようと思ったきっかけは、お店の中で音楽や動画を視聴したいからでした。
現在自分はAnkerのSoundcore Liberty4を普段使いしているのですが、音楽を聴いていたら周りの音はノイズキャンセリングも相まって、店員の声などはほとんど聞こえなくなります。
そこで思ったのが、骨伝導イヤホンだったらわざわざイヤホンを外さなくても良くなるのではないか?という疑問でした。
そんなわけで、今年の6月にShokz OpenMoveを購入しました。

今回はこの骨伝導イヤホンについて、1か月半実際に使用してみた感想について述べていきたいと思います。
なぜOpenMoveにしたか
OpenMoveを選んだ理由としては、実際に店頭で試聴をしたときに最もフィットした感覚があったからです。
その他の候補としては、同価格帯のオーディオテクニカ ATH-CC500BTがありました。
ただこちらは耳珠と呼ばれる軟骨の部位にイヤホンの先端を押し付ける仕様のため、長時間の視聴には向かないと思い、やめました。

余談ではありますが、私は耳の軟骨部分のことを”耳珠”というのを執筆する際に初めて知りました。
使える場所は限定的
この骨伝導イヤホンを1か月半使用してみた感想は、とにかく使える場所が限定的であるという一言に尽きます。
全ての骨伝導イヤホンに言えることですが、その特性上基本的に耳を塞ぎません。
そのため外出先で使用する場合、特に大きな音が出る場所へ行くとイヤホンの音が掻き消えて、まともに音楽や動画の音声を聴くことが出来なくなります。
周りの音にもよりますが、工事現場付近や駅構内では最大音量にしてようやく聞こえるかどうかのレベルでした。
ここからは1か月半使った視点から見た、メリット・デメリットについて述べていきます。
OpenMoveのメリット
Type-C給電対応
OpenMoveは、充電方法にType-Cを採用しています。

これだけを聞くと、「今の時代それが普通でしょ」と思われるかもしれません。しかしShokzのスポーツ用骨伝導イヤホンの中で、Type-C給電に対応しているのは、実はこのOpenMoveだけなのです。
その他のOpenRunといったモデルについてはマグネット給電対応のため、もし家で充電を忘れてしまった場合、給電用ケーブルが無いと外出先で使えなくなるという大きなデメリットがあります。
値段の差別化を図るために、エントリーモデルであるOpenMoveはType-C給電にしたのだと個人的に思っていますが、逆にメリットになっていると思いました。
耳の穴が痛くならない
先ほどもお話しした通り、私は普段AnkerのLiberty4を使用しています。
ですが私の耳の形状にはあまり合わないらしく、長時間使用すると耳の部位で言うところの「対珠」部分が痛くなってしまいます。
そこでこのOpenRunを使用すると対珠が痛くならないので、私としては快適に感じました。
またカナル型のイヤホンは耳の穴を塞いでしまうので、中の耳垢が排出されなかったり、湿気が籠もることで菌が繁殖するといった弊害があります。
骨伝導イヤホンは骨に振動を与えることで音と認識させるイヤホンであり、上記のデメリットを解消できるため耳に優しいと言われています。
イヤホンを落とすリスクが少ない
カナル型のフルワイヤレスイヤホンを使っている人は、イヤホンを落としそうになった・落とした経験をした人は多いのではないでしょうか?
それが床や地面に落ちるだけならまだいいのですが、電車に乗る際などにホームとの隙間に落ちてしまうと大変ですよね。
※もし線路内にイヤホンを落としたら、絶対に自分で拾おうとはせずに駅係員に落としたことを伝えて取ってもらうようにしてください。勝手に降りたら犯罪行為として処罰・損害賠償請求の対象になる可能性があります。
OpenMoveは性質上顔に固定されている必要があるので、イヤホンを落とす可能性が低いです。
スポーツ用というだけあって、ランニングなどの激しい運動でも落としにくいのが特徴です。
OpenMoveのデメリット
耳の付け根が痛くなる
自分の顔の形が影響している可能性はあるのですが、イヤホンをずっと装着していると耳の付け根に擦れて次第に痛くなってきます。
このイヤホンを装着してランニングはしたことが無いのですが、家で作業をしている際に装着していても上記の問題が発生したので、人によっては運動中に擦れていたくなる可能性は十分にあるでしょう。
個人的にはここが一番気になるところでしたね。
汗で接点がズレる
特に夏の時期に起きやすいのですが、暑い場所で装着しながら運動をすると次第に音を発する部分が汗によって、次第にずれていきます。
骨伝導イヤホンという特性上、皮膚と骨の間が一番薄い箇所(耳珠のすぐ横あたり)でないとうまく音が伝わりません。
汗で位置がずれるたびに調整する必要があるので、地味にイライラする要因になります。
暑い時期に運動する人や、私のような汗っかきには少し向いていないかもしれません。
音質はあまり良いとは言えない
エントリーモデルであるが故に、音質にそこまで期待はしていなかったので私としては気にしていませんでしたが、骨伝導イヤホンにも音質を求めたいという人にこのモデルは向いていないと思われます。
対応コーデックはSBCのみとなっているため、現在の主要コーデックであるAACやaptxでは音楽を聴くことが出来ません。
逆に音質にそこまでこだわりが無い人は、値段を抑えるという視点から検討する余地はあると思います。
眼鏡やサングラスの邪魔になる
骨伝導イヤホンは耳の付け根周りに装着するため、メガネやサングラスのフレームと被ってしまいます。
なので普段メガネを着用している人や、運動でサングラスを着用している人には向いていないでしょう。
無理やり装着することもできなくはないですが、よく聞こえる箇所からずれてしまったり、どちらかを外す際に一緒に取れてしまうこともあるので、おすすめはしません。
電車の中では聞きづらい
電車でイヤホンから音が漏れている人に遭遇したという経験がある人は多いと思います。
フルワイヤレスイヤホンやヘッドホンでも音が大きければ周囲に響きます。
骨伝導イヤホンも音が大きいと静かな場所では少なからず響きます。
特に電車では音を大きくしがちになるので、周囲の人に迷惑になる可能性があるため、あまり使用する気になれませんでした。
フルワイヤレスイヤホンの代わりにはならない
私としては、正直に言って普段使いのLiberty4の代わりにはならないと感じました。
とはいえ作業中に周りの声が聞こえる必要があるケースもあったりするので、その際には使っていこうかなと思っています。後はイヤホンを忘れたときの予備用ですかね。
製品としての完成度は高く値段もエントリーモデルだけあって、比較的購入しやすいのでデビュー用としての価値は十分あると思います。
ただ今後骨伝導イヤホンを買うことは無いかなといった感じです。

この記事が購入を検討している人の参考になると嬉しいです。
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